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ラミとポリの違い(ラミネートとポリエチレンの違い)

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・ラミ(ラミネート袋・フィルム)とポリ(ポリエチレン袋・チューブ・フィルム)の違い

ラミとは、数種類のフィルムを重ね合わせて製造したラミネートフィルムの事です。そのため。多種多様な機能性のある袋を作成できます。食品スーパーなどで、「漬物」「お味噌」「ハム・ソーセージ」などを包装しているフィルムには、ラミネートフィルムを使用されていることが多いため、この食品の匂いがしないくなり、食品同士を並べた場合にお互いの匂いなどが移ることもありません。

それに対して、ポリ(ポリエチレン)は、ガスバリア性などが悪いため、「漬物」「お味噌」「ハム・ソーセージ」などを包装した場合には、食品の匂いが漏れてしまいます。また、空気の透過などもしてしまうため中身の食品などの保管期間も短くなってしまいます。

※ レトルト食品、ポテトチップス、漬物、お味噌などはラミネートフィルムにての包装になっていることが多いです。
※ ポリエチレンでの食品包装は、お米の袋などです(野菜などはPP(ポリプロピレン袋)になります。)。

・ラミネート袋(多層袋)の特徴

構成内容により、多種多様な用途に使用できる機能性フィルム(袋)を製造することができます。

真空パックなどに使用する袋もラミネートフィルムを使用しております(ポリエチレン単層では、空気・ガス・油などは透過してしまいます。)。

ラミネート袋の内側(熱溶着されている側)は、LLDPE、CPPなどの熱溶着できる素材になっています。熱溶着に使用している素材のことをシーラントフィルムとも呼ばれています。

ナイロンやPETフイルム、アルミなどもラミネートの素材として使用されていますが、熱溶着できないフィルムのため、シーラントフィルムとラミネートフィルムにして袋に加工をして使用しています。

製袋加工時に空気抜き用のピンホール(穴あけ加工)もΦ1.5mmよりできます(針穴加工は、ラミ袋の場合は破袋の原因となるためできません。)。

”スタンドパック(スタンディング袋)”、”サイドガゼット袋(マチ加工)”、”チャック付き袋”、”Vノッチ・Uノッチ・Iノッチ”加工などもできます。


《ラミネート袋の種類》

” ドライラミネート”と”サンドポリ”、”インフレーション法による共押出”などがあります。

※ ドライラミネート方式
フィルム同士を接着するためにドライラミネート用の特殊接着剤を使用いたします。
ドライラミネートの場合、接着剤を使用してラミネート(多層フィルム化)しているので、サンドポリ方式と比べると、少しパリパリと硬めのフィルムになります。また、シーラント素材は、空気や油などをある程度透過してしまうため、食品包装に使用した場合に食品の種類によっては、接着剤層まで食品の液体などが浸透してしまい、薄いピンク色に変色をする場合があります(実際に問題が発生している袋を確認しております。)。サンドポリ方式の場合には、接着剤は使用していないので、接着剤が原因の変色は発生しません。

※サンドポリ方式
フィルムとフィルムの間にLLDPEを15ミクロン程度を溶かして使用し、最小限の接着剤を使用しラミネート(多層フィルム化)する方法です。ドライラミ方式より柔らかくできあがります。ドライラミよりもコストが高い場合が多いです。

※インフレーション法による共押出
ポリエチレンの製造方法と同じく、チューブ状のエアーで成膜する方法です。同時に違う素材をインフレーション法にて製造する方法です。透明のフィルムの場合は、ポリエチレンのチューブより製造した袋と目視では同じ様に見えることが多く、目視では見分けることが難しいです。


《ラミネート袋の形状》
三方シール袋
左右と下部に10mmまたは5mm巾で三方向に熱シール(熱溶着)をしている形状の袋です。レトルトパックなどに使用されている形状です。

背張り(合掌張り)
袋の後ろ部分に縦方向と下部に10mmで二方向に熱シール(熱溶着)をしている形状の袋です。ポテトチップなどの袋に使用されている形状です。背張り袋は、ピロー包装機などで商品を充填しながら包装をする場合にも多く使用されています。

この様に、”三方シール袋”、”背張り(合掌張り)”の袋は、多層フィルム構造のラミネート袋ということがわかります(ポリエチレンの単層では、パートコート加工の袋を除き、三方シール袋、背張り(合掌)はできません。)。


《プラマークの表示について》
容器包装リサイクル法の”プラマーク”で、ラミネート袋にての表示でも、”PE”のみの表示を見かけることがあります。プラマークは、分別をするための表示のため、LLDPEやCPPなどのポリエチレンに分類される素材が一番多く使用されている場合は、”PE=ポリエチレン”と表記しているのたど思われます。2019年現在、正式には、”多く使っている素材の下にアンダーラインを引く”ことになっています。

・ポリエチレン袋とラミネート袋との印刷方法の違い

ポリ袋の場合、チューブ状で印刷を行うことが多く、表と裏に同じ柄を印刷する場合でも、表用と裏用の2組の版が必要になります。それに対して、ラミネートはシート状で印刷を行うため表と裏に同じ色で印刷を行う場合には、1組の版で済みます。

※ポリ袋の場合は表5版+裏5版=10本の版が必要ですが、ラミネート袋の場合は5版で印刷できます。

ラミネートは、シート状のフィルムを加工して「三方シール」、「背張りシール」などを行います。

印刷面については、ポリエチレンは表面に印刷を行い、ラミネートの場合は、表面(外側)のフィルムの裏面に印刷をします(共押出しチューブは除く)。そのため、印刷のインキが擦れて剥がれることや色抜けの問題がポリエチレンの表面印刷と比べると発生しにくくなります。

ポリエチレンは、伸縮性がありまた厚みの斑(むら)がある事が多いため、印刷の柄ズレが発生しやすく、印刷インキの微妙な乗りが必要なカラー印刷ではラミネート袋の方が綺麗に仕上がります。

また、裏面に印刷するためラミネートの印刷には光沢があります。

・ポリエチレン袋とラミネート袋との熱シール方法の違い
ポリエチレンは、ポリ袋の厚みや使用用途により、細かく製袋加工でのスピードやシール温度の設定が必要です。それに対して、ラミネート袋のシールでは、材質の構成にもよりますが、表面がナイロンやPETフィルムで内側にポリエチレンをラミネートしている袋などでは、表面のナイロンまたはPETフィルムが熱に強いため、高温で熱シールを行うことができて確実に内側のポリエチレンを溶かし熱溶着をすることができます。

オートパッカーなどでは、シールバーが「ポリエチレン用」と「ラミネート用」に分かれています。ポリエチレン用でラミネート袋をシールすることはできますが、ラミネート用のシールバーではポリエチレン袋をシールすることはできません。

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