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印 刷 の 種 類

  凹版(グラビア印刷=ポリエチレンの印刷や紙の写真に使用される事が多いです)
グラビア印刷は写真を印刷で再現するのに最適な印刷方式です。

グラビア印刷は網点を使わずに、版の凹部にたまったインキの量でグラデーションを再現するため、濃度域が広く、写真のグラデーション再現に最も適しています。写真集やグラフ誌の印刷によく使われるのもこのためです。

凹版の原理は、凸版と正反対。流動体のインキを円筒状の版面にタップリつけた後、ドクターという薄い金属のへらでこすって版面のに付いたインキをインキパンに落とし、凹部に残ったインキを紙やポリエチレンなどに押圧して印刷いたします。
凸版印刷
  凸版印刷(シール・ラベルなどの印刷に使用される事が多いです)
簡易で安価な印刷方式です。

版の凸の部分にインキを付着させ、直接用紙に印刷。ゴム版などと同様の原理で、上から圧をかけて印刷するので外側にインクが広がり、印刷物の輪郭が濃くなる傾向があります。

圧をかけるためアミを使用しているとつぶれるため、再現性が悪くなることがあります。再現できるのは10~80%までです(10%以下だと真っ白になり、80%以上は100%と同じになります。)。

用途としては、コンビニやスーパーの弁当・惣菜等に貼ってあるようなものや、表示のシールなどになります。

オフセット印刷

  オフセット印刷
カレンダーやポスターといった商業印刷に主に使われる印刷方式です。

ラベルやステッカーなどに使用。凸版輪転印刷と比べると、アミの再現性も0~100%まで再現可能で、印刷も綺麗にできあがります。

印刷は直接版から紙にするのではなく版→ブランケット→紙にてインクを転写いたします。

オフセット印刷


【 印 刷 イ ン キ の 豆 知 識 】
※DIC(大日本インキ工業:日本)、PANTONE(パントンインキ:米国)、TOYO(東洋インキ:日本)とは
インキの色の指定を上記のインキメーカーで指定されることがあります。各社で発行しているカラーチップには、”第○○版”とカラーチップ台帳の番号があります。そのため、実際の各社カラーチップにて色を合わせる必要があります。カラーチップ番号だけでの指示の場合は、”第○○版”が違うとはまったく違った色またはその番号事態が廃盤の場合もありますので、カラーチップでの打ち合わせを行うことが望ましいと思われます。
※マットインキ(Mat Ink)
印刷面が平滑でないと印刷物はマット(艶消し)状に見える。多くのインキは、”マット剤”を混合してインキを作成している。マットインキでの印刷は、印刷面が粗くなるため”艶が少なくなる”、”滑りにくくなる”などの効果があります。カラー写真の印刷をポリエチレンにグラビア印刷をする場合に、白ベタにマットインキを使用すると印刷物に光沢が少なくなり、元と成る白ベタが粗いため鮮明なカラー印刷は難しいです。使用には十分打ち合わせが必要です。
※メジューム(Medium)
アルミナホワイト(硝酸アルミニウム)など白色顔料をワニスと練り合わせたインキ。透明性が強いので色インキと混ぜると、透明なうす色が得られます。ポリエチレンの印刷では、メジュームやマットメジュームを表面に印刷することにより、インキが擦れにより剥がれるのを防いだり、すべりを調整することができます。
※耐摩擦性
紙の印刷では、包装紙のように印刷面が擦られることが多いが、擦られてインキが剥がれてはならない。そのために、インキに耐摩擦性が必要になります。紙のパッケージ用のインキは、耐摩擦性が強く作られています。ポリエチレンのインキは「処理原反 + 処理用インキ」、「未処理原反 + 未処理用インキ」(兼用インキもある)により、インキの剥がれかたは違ってきます。ポリエチレンなどの外面(袋の表面)に印刷する場合は、インキの耐摩擦性を向上させるためにメジュームインキでベタ印刷を表面に行い保護すると効果的です。
※プロセスインキの耐光性
CMYKの中で、CとKは耐光性が強いですが、YとMは耐光性が弱いです。季節にもよりますが7~10日間ほど太陽光にさらされただけで、退色(色抜け現象)してしまいます。YとMを耐光性のインキを使うことである程度改善できます。
屋内でも屋外の太陽光ほどではないですが、退色(色抜け現象)は発生いたします。

【さまざまな特殊インキ(紙、シール、ラベル用)】
【蛍光インキ】
雑誌の表紙やポスターなどによく使われる、鮮やかな蛍光色を放つインキです。プロセスカラー(CMYK)と掛け合わせることで、色のバリエーションが広がります。
【蓄光インキ】
蓄光印刷とは、光を蓄えておくことができる成分を含んだインキです。ベタでの印刷が多いが網点表示も可能です。
明るいところで見るとなんの変哲もないが、暗いところで見ると蛍光インキのように光ります。グリーン、オレンジ、ピンクなどのインキがありますが、最も光を蓄えるのは”グリーン”です。
【オペーク ホワイト】
ポリエチレンなどの軟包装のグラビア印刷では、下地によく使われる白色インキだが、オフセット印刷などでは白い紙に印刷するのであまり使われないが、色のついた紙に白色で印刷をすると意外に味がでます。
【スクラッチ印刷インキ】
スクラッチカードなど、こすると剥がれる銀色の部分がスクラッチインキでの印刷部分です。10円玉などでこすると剥がれるものと、テープを貼り付けてから剥がすものがある。
【金・銀・パールインキ】
アルミの粒子などをインキに混ぜて、金属的な輝きを表現するインキ。同じ金や銀のインキでも、複数の色合いが存在するので十分確認してから使用してください。
【香料インキ】
香料をマイクロカプセルに閉じ込めたものを含んだインキです。表面をこするとマイクロカプセルが割れて香りを放ちます。


【 デジタル制作、JapanColorについて】
デジタルによる制作が始まっても、しばらくの間、日本には印刷の標準色が存在しなかった。そのため、同じDTPデータであっても印刷所ごとに色が異なるという現象が起きてしまっていました。

それを解消するために、ISO/TC130国内委員会を中心にして、JapanColorが制定されました。 これまで日本には、標準印刷色が存在しなかった。そのため、印刷会社ごとにそれぞれ独自の印刷再現色を設けており、印刷会社が変れば、同じ写真原稿や同じインキ濃度の指定、同じDTPデータでも色味が変っていたのが実情でした。

しかし、印刷のデジタル化に伴い印刷色の標準化が世界的に求められるようになってきました。そこで、日本の印刷標準色として登場したのが”JapanColor”である。JapanColorは、ISO/TC130(印刷技術)国内委員会を中心として社団法人日本印刷学会協力によって標準化となった。

日本の印刷標準色となる”JapanColor”は、従来の製版や色校正、印刷の指標となるだけでなく、DDCP、リモートプルーフ、コピー機やカラープリンターの開発やカラー調整の指標にもなりうるし、カラーマネージメントでも利用可能となっています。

JapanColorを標準色として採用することで、発注者と印刷会社、また印刷会社間でのカラーコミュニケーションを統一することが可能となる。最近では、新聞用のJapanColorも登場しつつあるようです。

なお、印刷標準色は国際規約により一国1標準とされている。日本では、”JapanColor”が標準である。ちなみに米国では”SWOP”、ヨーロッパでは”Euro Standard Color”が標準となっています。いずれもISO規格にて管理されています。

【JapanColor Ink に対応したインキを提供する代表的なインキメーカー】
■東洋インキ製造株式会社、大日本インキ化学工業株式会社、
■大日精化工業株式会社、サカタインクス株式会社
■ザ・インクテック株式会社、東京インキ株式会社
■大阪印刷インキ製造株式会社


【JapanColor 標準用紙(1993)】
■王子製紙株式会社・・・・OK金藤N四六判/110kg
■三菱製紙株式会社・・・・特菱アート両面 四六判/110kg


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