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グラビア印刷とは?
グラビア印刷
※ポリエチレンのグラビア印刷は、チューブ状またはシート状の紙管巻きまたはカセ巻きで行います。
※印刷原反の供給方向と印刷後の巻き取り方向が同じ場合もあります。
※ローラーは、わかりやすくするためにかなり間引いてイラストを作成しています。

グラビア印刷の概要
日本ではかなり普及している印刷方法で、主にポリエチレンフィルム(プラスチックフィルム)や美術印刷などに使用されています。

シリンダー(版)をグラビア印刷機の各ユニットに取り付け、インキパン(インキ皿)よりシリンダーにインキを転移し、ドクター(金属の刃)でシリンダー面の余分のインキをかき落とし、凹状のへこみ(セル)に入ったインキをゴムローラーまたはシリコンローラーで圧を上部からかけ、原反(印刷生地)に転移し乾燥する。

インキの乾燥のために、印刷機とは別の温風器より、温風を各ユニットへ送風してインキを乾燥させる場合もあります。水性インキなどを使用する場合は、インキの乾燥には十分注意が必要です。

各色毎にユニットがあり、乾燥したインキ皮膜の上に次々に印刷します。シリンダーには、ピッチ、印刷素材、印刷内容ごとに印刷の彫り方が違ってきます。また、水性インキを使用する場合などは、製版時の彫る深さなどが違ってくるため、一般的に使用している有機溶剤のグラビアインキ用の版を転用することは出来ません。

印刷スピードは、一般的に60~200m/分くらいであるが、使用するインキの乾燥性、印刷原反の物性によりスピードは異なります。印刷は、印刷面に一貫して連続印刷を行います。一色づつ個別に印刷をすることは出来ません。

裏面に印刷する場合は、印刷原反をローラーの通し方を反転させシリンダーの回転方向を反転させて、一貫して印刷を行います。(印刷機によっては反転装置が付いています)

※厚みのバラツキ(平面性)が悪い原反には印刷が困難な場合があります。

 
グラビア印刷 凹版 グラビア印刷の詳細
・グラビア印刷は、凹版印刷です。 ・グラビア印刷の詳細図

・シリンダー 印刷の版の事です。詳細はこちらをご覧ください。
・ブロアー エアーを当てて、小さな版の小さなキズによる汚れを飛ばします。本当に浅く小さなキズなどの場合に使います。また、エアーを当てることにより、小さな文字や細い線なども消えてしまうことがありますので、十分注意して使用してください。
・ドクター 余分なインキをかき落とします。ドクターの角度とドクターをシリンダーに当てる圧には、充分注意が必要です。

ドクターの形状によっては、刃の部分を耐水ペーパー(紙やすり)800~1000番位を使って磨きが必要な場合もあります。

ドクターの角度は、カラー掛け合わせ半調印刷を行う場合は特に、シリンダーに対して斜め に軽くシリンダーに当てるようにセットする。

ドクターをシリンダーに当てる圧が強すぎると「ドクターの書き落とし跡の縦線」が発生したり、クロームメッキをしていないシリンダーの場合は、シリンダー(銅部分)にドクターの傷が発生し易くなります。
・インキ インキには、原反の種類によって大きく分けて、処理用、未処理用、兼用などがあります。また、耐熱、対油、耐光、コンク(濃い特に白)、マット(滑り止め・光沢は無くなります)などのインキなどがあります。
・ファニッシャーロール このロールが、シリンダーと逆回転をしながら、インキパン内のインキを攪拌(かき回し)て、インキの乾燥などを防ぎ、ドクター線やインキ汚れを軽減してくれます。有機溶剤を加えた場合にもインキを攪拌して印刷ムラを軽減できます。

このロールには、中に磁石などが入っていてシリンダーに密着して、回転をキチントするようにしてある物や、螺旋状の溝がありインキの攪拌をし易くしている物もあります。

また、代替としてまれに細物のポリエチレンを膨らまして、ファニッシャーロールの替わりに使用している場合もあります。(効果は落ちます)

グラビア印刷・豆知識
日本でのポリエチレン印刷では、グラビア印刷が一般的です。欧米などでは、グラビア印刷の割合は少なくフレキソ印刷と呼ばれる、凸版印刷が主流との事です。フレキソ印刷は、ハンコやスタンプのようなものだと思ってください。扱いやすさやコスト面では優れますが、印刷の精度は落ちてしまいます。個人的には、日本では精度が悪く印刷上がりがグラビア印刷より荒いため、日本では普及していないのではないかと思っております。
グラビア印刷は、写真画像の印刷に適していることから英語ではphotogravure(フォトグラビア)とも呼び、この方式で刷られたグラビア写真も同様にフォトグラビアと呼ばれる。これが、グラビア印刷の”グラビア”であり雑誌の”グラビア”のゆえんと考えられています。
透明(着色なしのナチュラル原反)のポリエチレンの印刷をする場合は、白ベタを印刷してから白以外の印刷する事が多いです。紙の印刷と違い、”白ベタ”部分が必要となりこれも1色となります。また、透明のポリエチレンではなく、白色(乳白)の着色の場合は白ベタを必要としないこともあります。
原反に、白色以外の着色をした場合は、印刷の色が原反の色に影響されてしまう場合があります。(白ベタを行っても、影響されます)
チューブ状のポリエチレンの印刷の場合、シリンダー(版)の一回転(円周)の長さが袋の長さになります。(円周が約350mm以下の場合は、二倍の面付けの版になります)また、特別な場合を除き、原反(生地)幅に対してプラス100mmの幅のシリンダー(版)の幅が必要です。
印刷後に、柄ピッチが短くなることがあります。これは、印刷時に原反(生地)にテンション掛けてピーンと張った状態で印刷するため、印刷後に原反が縮んでしまったためです。(適正なテンションで、カセ巻きでの印刷の場合は大きな縮みは発生しません)
また、印刷機にもよりますが、巻き取り機や巻き取り機の手前のピンチローラーなどの引っ張る強さが強すぎる場合などには、原反流れ方向1000mmで10mm前後の縮みが発生することがあります。(実際に筆者が体験しています)

グラビア印刷をする袋を作る場合は、印刷流れ方向に対して(チューブ状では袋の長さ)数パーセントは、大きくシリンダーを作る必要があります。また、見積り時にも数パーセントは、何が何でも少なくなることを考慮して、製造数、原価計算を行う必要があります。
印刷をしているとインキが濃くなり、粘りが強くなってインキがシリンダーのセルに入らなくなり、印刷が奇麗に上がらなくなるため、有機溶剤を定期的に加えます。
その時に、 インキが部分的に薄くなることを防ぐために少しづつインキをかき回しながら行います。また、インク循環器などがある場合は、循環時に有機溶剤を加えて調整します。(丈の長い紙コップの底に、カッターで切れ目を入れ、その紙コップを使用して、溶剤を加えることにより攪拌を容易にすることもできます)
インキを転写するためのゴムローラー又はシリコンローラーは、きちんと管理をしないと、「一部分が凹んでしまう」、「ローラーが劣化しひび割れが発生する」、「堅くなって、伸縮性が無くなる」、「平面性が無くなる」などの問題が発生します。
この問題のあるローラーを使用して印刷すると、「一部分印刷できない所がある」「印刷の色がムラになってしまう」「半調カラー印刷などで色がキチント転写できない」などの印刷不良が発生する。(虫食い現象)
印刷工場がエアコンなどで「温度」「湿度」が管理されていない場合は、印刷に問題が発生することがある。「湿度」が多い場合(梅雨の時期など)は、インキやシリンダーに湿気で水分が入りインキの載りが悪くなることがあります。(艶なども悪くなる)この場合は、エアコンなどで湿気を軽減するほかは、方法がありません。

温度が低く湿度も低い場合は、静電気の発生が多く印刷の角部分などにヒゲと呼ばれている、インキの汚れが発生する。この場合は、印刷機に静電防止機がついている場合は、それを作動させ、無い場合は、濡れタオルなどで、印刷原反から静電気を逃がすことが大切です。(静電気が多い場合は、原反の横ズレの原因にもなります)
インフレーションフィルム(ポリエチレンなど)を印刷する場合は、平面性などが紙などと違いバラツキ(偏肉)ます。また、印刷時のテンションなどで引っ張られて伸びも発生します。そのため、上下左右1mm前後の印刷ズレは、どうしても発生してしまいます。
ポリエチレン製品等を印刷する場合は、充分このことを考慮して「版下・デザイン」の作成や印刷の説明を行ってください。(紙の印刷と同じに考えないでください)

また、JANコードの印刷などは、JANコードに対して垂直に印刷する場合は大きな問題が発生しないと考えられますが、横方向での印刷には十分注意が必要です。(出来れば、JANコードは横方向の印刷は避けたほうが無難です)
カラー半調印刷(カラー写真やカラーイラスト)などで、CMYKなどの半調印刷をする場合は、「印刷シリンダー」、「使用インキの種類や状態」、「印刷スピード」、「印刷原反の種類」で印刷上がりが違ってきます。そのため、「印刷の立会い」や「験刷り」等をする必要があります。

また、「耐光インキ」、「耐油インキ」、「耐熱インキ」、「マットインキ」を使うとそれぞれ印刷上がりの色が、違ってきます。充分このことを考慮してください。

■耐光インキ・・・・・CMYの色が透明度が落ちて濃くなります。
■マットインキ・・・・印刷インキの光沢がなくなります。また、マット剤を独自にインキに加えることにより、マットインキにすることが出来ます。CMYなどの掛け合わせ印刷時には、使用しないでください。半調の掛け合わせなどがうまく印刷できません。
半調印刷やカラー掛け合わせ半調印刷などの場合は、印刷インキなどの状態が同じでも、印刷スピードにより印刷上がりが違ってきます。立会い印刷の場合などは、注意が必要です。
メジューム(透明)をコーティングのために最後に印刷をすると、インキの移行をおおむね防ぎ光沢を出すことが出来ます。また、マットメジュームを使うことにより滑り止め効果を出すことが出来ます。(マットメジュームを使うと光沢はなくなります)
このマットメジュームも一色印刷にカウントされます。また、マットメジュームインキをコート印刷した場合は、梨地のような風合いを持たせることもできます。
巻き取り部分に、蛇行修正(ロールガイダー式EPC式)などを装備している印刷機もあります。このEPCを使うと、米袋などで自動パッカーに使用する場合などは、紙管巻き(ボビン巻き・ロール巻き)にする場合に、綺麗に巻き取ることが出来て、印刷後の巻き直し工程が不要となります。
シワ伸ばし機(フラット式エキスパンダー)の装備している印刷機の場合は、ある程度の偏肉(厚みのバラツキ)がある原反でも綺麗に巻き取ることができます。(サンプル原反での調整などが必要)※インフレーション原反の偏肉には対応は難しいと考えられる。
耳スリッター装置を装備している印刷機もあります。これを使うと、チューブ状の原反を印刷して、片方をスリットして”片開き”にすることや”両開き”にてシート状に加工をすることが可能です。
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